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一杯のコーヒー

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「コーヒーの道って奥深いよね。」

そんな話、よく聞きます。
美味しいコーヒーを淹れる術を学ぶべき、コーヒーセミナー、コーヒー教室、
世の中には色々とあります。

方法論、的に言っても、科学的視点から言っても、
美味しいコーヒーを淹れる、となると本当に「ウンチク」話に近い、
難しいことがいっぱい出てきて、わけがわからなくなります。

でも、わけがわからなくなると言えば・・・
いろいろな方法があって、いろいろな人の考えがあると言うこと。
基本は一緒なのだけれども、その後については千差万別で
その人、その人なりのいろんな淹れ方があります。味わい方もあります。

こうなってくると、コーヒーもワインも、そして日本古来の「お茶」と言う世界も
同じ感じになってきて、「コーヒー道」なんてものができるんじゃないかと
思ってしまうぐらい、難しい世界だなぁ、と思います。




コーヒー教室には色々通ってみたのです。
いろいろと言われて一通りの事をしてみるのですが、その場ではできるんです。
というか、できた気分、美味しい気分になるのです。
でも家に帰るとなかなか難しい・・・なんで再現できないんだろう。
色々本を読んでみる。
知識ばかりは増えすぎちゃって、頭の中の引き出しはもう一杯一杯。
何が正しくて、何が間違いなのか。まったくわからない。

そうなってくると…はっきり言って、正直いって面倒くさい。

将来、カフェがやりたい!と言っているものが、
そんな事を口にしてはまったくの言語道断なのですが
本当に面倒くさい。コーヒーが少し嫌いになる。

どこか、本気で専門学校に行って学んだり、
カフェやら珈琲専門店やらに働きに行って修行でもすれば一番早いんだけど、
いっぱしの主婦には絶対無理な話です。金銭的にも、時間的にも…(哀)

じゃ、やっぱり私には美味しい珈琲は淹れられないんだろうか・・・。

でも、今、信頼して購入している珈琲自家焙煎専門店のお店がある。
そこのオーナーが今私の珈琲のお師匠様なのですが、その方に言われた話。

「珈琲を淹れるのも、料理をするのも一緒。珈琲だからといって特別じゃあない。
○○すると、結果的にこうなるよ、と言うことが、良いも悪いもやってみないとわからないし、
わからないくせに、方法ばかりに頼ってばかりだとできやしない。
セオリーなんてものは、基本さえわかれば、あとは自分が生み出せばいいんだよ。
あとは自分で『美味しい珈琲』と思うものを見つけて、そのやり方が正解なんだから。」

なるほど。
そのオーナーは通常では考えられないやり方で珈琲を淹れられます。
でも美味しい。
そのやり方は、いままで学んできた事では「NO!」と言われた方法だけど、
すべて理にかなってやられていること。
自分では
「(焙煎専門店の)オーナーが淹れているから美味しく感じるんだよ(笑)」
と冗談めかして言われるけれども、その笑顔の下には自信がある。

セオリーに縛られすぎない事。
自分の道を見つけること。
難しく考えすぎない事。
好きでいられる事。

あ、これって雅子先生にも言われた気が…。

「あたま、空っぽにした方がいいよ。勉強のし過ぎ!!」
オーナーに言われました。

世の中には情報が溢れています。それを手にすることは簡単な事です。
でもそれを自分のものにするのが難しい…

でもこれって、珈琲の話だけでなく、パンもスイーツも共通する事だ、と最近思う。

最近は、一度つけた知識はまだまとわりついてきますが、
だいぶ空っぽにして、自分が今「これがよし!」と思う方法で珈琲を淹れています。

ちょっと、美味しい…気がする(苦笑)
by harumie18 | 2010-05-28 12:37 | たのしーことCLUB